曇りのち曇り

静岡でハムとかソーセージを作ってます。音楽とかスポーツとか料理とか好き

ソーセージの話、入門編

今の仕事に就いたきっかけは、いつだったか書いたように「何となく受けたら受かった」。
でも何だかんだソーセージは昔から好きだった。たぶんみんなも好きだともう。
小学生の頃、遠足へ行って弁当の蓋を開けて赤い蛸が目に飛び込むと、思わず「やった!」と声を上げたものです。

さて、この仕事について数年経った時、ドイツの片田舎に研修に行ったことがある。
ソーセージには1500種という、普通に生きていたら想像もつかないような種類があるのですよ。知ってた?知らないよねぇ。
どうしてドイツでソーセージの食文化がそんなに発展したのかというと、今のドイツと違って昔は、土地の痩せた作物があまり育たない貧しい国だった。
夏の雑草や秋のドングリなんかを食べて育った家畜も、冬の間、人間の備蓄分の作物だけで手一杯だったので、そのままだと餓死してしまうんです。
それじゃ勿体ないから、冬前にみんな保存食糧にしていまおうっていうわけ。
昔のドイツの田舎じゃ、「屠札祭」って呼ばれるぐらいの一大イベントになるような、村をあげての大作業だったそうな。

フランクフルトソーセージは日本人にも馴染みがあるけど、これはドイツ・フランクフルト発祥なんですね。
それからウィンナーソーセージ。
これは隣国オーストリア・ウィーンのソーセージだからこの名で呼ばれているんだけど、元々はドイツのソーセージマイスターがウィーンで工夫したのが評判になったものらしいです。

それからドイツが軍事大国になった頃は、戦争で遠征する兵士たちの食糧としてソーセージが重宝したとか。
保存がきいて栄養価が高いのがその理由で、これもドイツでソーセージが発展した理由だそうです。

何となく受かった割にはこの仕事が結構気に入ってる。

食品関連のことを学んできたこともあるし物作りは好きだし、やっぱり性に合っているんだろう。
静岡にはドイツ仕込みのハム・ソーセージを作る会社が結構あるんで、皆さんも是非一度試してみてほしい。

本当は自分の作ったものを食べて貰いたいんだけど、うるさい上司から勝手なことするなってイチャモン付けられそうだから弊社の社名を書くのは穏忍自重。

会社の宣伝のためのブログでは無いのでね。
マッコト残念です。